X2の評価項目は、「自己資本額」と「利払前税引前償却前利益の2年平均」です。総合評定値(P)に占めるウエイトは15%です。
次の算出式で求められます。
X2=(自己資本額評点+平均利益額評点)÷2
総合評定値(P)=X2×0.15(ウエイト15%)
自己資本額は審査基準日1期分と2期平均の選択が可能です。
このページでは、X2(自己資本額)に焦点を合わせて、アップ対策をみていきます。単純に自己資本額が大きいほど評点は上がります。
上記計算式でX2評点(自己資本額)をもとめることができますが、便利な早見表を作成しましたのご確認ください。なお、ここでのP点換算は仮のものであることをご承知ください。あくまでもX2(自己資本額評点)÷2×015で算出した参考値です。
自己資本額とは、決算書の貸借対照表の資産総額から負債総額を差し引いた純資産の合計のことです。X2(自己資本額)の評点を上げるには単純に自己資本額を増やせばいいだけです。純資産は次のような項目に分類されます。
中小企業で関係あるのは通常株主資本のみです。株主資本は次のように分類されます。
ここでも、中小企業で通常関係してくるのは資本金と利益剰余金です。ここでは、利益剰余金をいかに増やすかを考えていきます。利益剰余金は
上記のように分類されますが、繰越利益剰余金は損益計算書の当期利益を代々積み重ねてきたものです。よって、繰越利益剰余金を劇的に増やすことは中々難しいです。まずは、当期利益の常態的黒字化です。安請け合いや無駄遣い、極端な節税策を回避して、当期利益を増やすことで、繰越利益剰余金の増加を図ることができます。詳しくは早見表でご確認ください。自己資本金額が低いレベルでは評点が急激に伸びることを確認できるはずです。
なお、自己資本額を増加させることでY点(経営状況)の点数も劇的に改善されます!
平成元年の消費税導入に伴う免税制度や平成15年の最低資本金制度の撤廃で平成、令和に設立された会社の資本金は1000万円未満であることがほとんどです。入札制度への本格的な参入を機に増資を検討されてみてもいいかもしれません。自己資本額を増加させると評点が上がることは繰越利益剰余金ですでに説明した通りです。増資の方法には次のようなものがあります。
いずれにしてもデリケートな問題を含んでおりますので、税理士さん等専門家にご相談の上、ご決断ください。